ピエロには赤鼻を

140字では語れない事を残していきます。

相棒20-1話の青木くん

 

 半年も1つの事件引っ張るとは驚き桃の木。(cv杉下右京)(厳密に言えば1年前)と言う事で始まりました新シーズン。今期も同じくストーリーの考察はせず、青木年男というキャラクターにのみ焦点を絞って語り尽くしていく……つもりだったのだがこれだけは言わせて欲しい本田博太郎が冒頭からずーっと可愛いんです。いや彼の可愛さはs3の頃から知っていたがこんなに茶目っ気パワーアップして返ってくるとは…「小野田くんは元気かい?」と走って戻ってくるシーンなど無邪気すぎてつい彼が何をやらかしたか(s3-3)忘れてしまうレベル。来週も欲しい。

 では青木くんの初登場シーンから。

 

①特命係の部屋

 


「おはようございます」

 


 やたら深々と一礼する青木くん。s19からよく見るようになった挨拶の仕方だが、慇懃無礼さが気に入ってるのかな。そしてゆっくりとノートパソコンをデスクに置き、たっぷり間を置いて一言。

 


「口封じだな」

 


 ここで予告で見たニヤリ笑顔。可愛い。1話で回収できて良かった…!(s19では1話予告で使われていた青木くんの映像が翌週の2話で使われた為、その間カットされたのかと変にハラハラしていた)そして青木くんの発言に目を丸くする角田課長。口封じって?と聞き返す。

 


「柾庸子ですよ。死んだのご存知でしょ?」

 


 角田課長がもっと食いつくように、わざと引っ張る青木くん。子供っぽくて可愛い。「どうしようかな…教えようかな…これかなり重要だと思うんですよね~」と勿体つけながら答えていた頃に比べ(s16-3)、どうにも毒が抜けている印象。年々彼のソシオパス感が薄れ、コメディ色が強まっているせいだろう。そして案の定、自殺じゃなく殺されたって事か?と青木くんの隣に回り込んで聞く角田課長。その食いつきの良さに気を良くした青木くん、「ええ」と満面の笑み。楽しそうで何より。そのリアクションに冠城が、何か情報が出たのかと聞きながら青木くんに近付く。

 


「夕べの今朝で何も出るかバカタレ!」

 


 青木くん、今期も冠城に当たり強い模様。すると冠城、「だってお前…」と後ろから青木くんの首に腕を回し、「口封じって言うから~!」とスリーパーホールド。「うっ!」と呻く青木くん。冠城の腕を叩いたり、外そうともがきながら反論する。

 


「かっ…可能性を述べたまでだ!貴様も…柾庸子の自殺を疑ってるから、死亡状況について情報ないかって俺に頼んだんだろ?」

 


 貴様も~辺りで抜け出せた青木くん、何事も無かったかのようにス…といつものポーズに戻り、俺に頼んだんだろ?で冠城を一睨する。

  どうやら今期も仲良し同期組で行く模様。

 s19では冠城が青木くんの両肩に手を置いて電車ごっこのように歩いたり(8話)、2人でチェスをしたり(10話)、冠城が青木くんの家に上がった時初めてとは思えない素振りで部屋に直行したり(17話)……と一部書き出しただけでも十分な仲良しっぷりを何度も見せられたので、もう動揺しない。それとは別に青木くんが特命係を潰す気はちゃんと残っているので(s19-14)良しとする。

 


「でしょ?」

 


 青木くんが右京さんに同意を求めると、確かに自殺を鵜呑みにしたわけではないが、口封じまでは…とやんわり否定。

 


「何 弱気なこと言ってんですか、杉下さんらしくもない。彼女が生きてる限り鶴田翁助は枕を高くして眠れないんだから、手を回して殺しちゃったに決まってますよ」

 


 楽しそうに話しながらフフフと笑う青木くん、さっそく角田課長にそのモラルの低さを注意される。

 


「だってワクワクしません?こういう陰謀論…あっでも僕はこの2人の気持ちを代弁してるだけなので」

 


 もちろん反省しない青木くん、更なる笑顔でしれっと特命係のせいにする。可愛いなあ。そこで冠城「はい、もう帰れ!」と青木くんにノートパソコンを渡す。

 


「なんだよ!見たくないのか?」

 


 じろりと睨む青木くん。何を?と聞く冠城に、渡されたパソコンを軽く持ち上げて主張しながら答える。

 


「集めろって言うから集めてやった情報をだ」

 


 何も出なかったんじゃ…と言う冠城から呆れたように視線を外す青木くん。

 


「俺を見くびるな冠城亘。"口封じの情報は何も出なかった"って言ったんだ。逆に…自殺を裏付ける情報ならあるぞ?」

 


 そしてキーボードを叩き、映し出された柾庸子の遺体写真。ゆっくりパソコンの画面から離れ、皆のリアクションをニヤニヤしながら待つ青木くん。驚くかな?驚くよなぁとワクワクしているのが分かりやすく表情に出ていて非常に可愛い。そして冠城が眉間に皺を寄せながら「お前…地検のサーバーハッキングしてんのか」と非難するように問う。

 


東京地検刑事部のファイルサーバーだ」

 


 ニカッ!と今日イチの笑顔で答える青木くん。もうイタズラ成功して喜ぶ子供にしか見えんのよ。どんだけ可愛いの君は…お菓子あげたい…するとハッキングはヤバいだろと声を低くする角田課長。ここからスーパー青木くんタイム。

 


「行政機関へのサイバー攻撃を未然に防ぐため我々は日夜戦っています。システムのセキュリティホールを発見するのもその一環。こうして今回は地検刑事部のシステムに致命的な脆弱性を見つけた次第です」

 


 最高の言い訳である。さすが青木くん、ここまで理路整然とスラスラ言えるものではない。しかし普段の性格が災いし秒で詭弁を弄するなと角田課長に返される。

 


「詭弁も駅弁も何も…ぶっちゃけ、データを盗み出したりしたらヤバいですけどこれは単に覗いてるだけ。目くじら立てるほどの事じゃ…」

 


 覗きはオッケー盗みはアウト、それがサイバーポリス青木年男。まぁ覗きは彼の5年前からの変わらぬ趣味だから…(s14-15)このシーンはずっとパソコンを食い入るように見ている右京さんのアップなので、青木くんはセリフのみ。なので次のシーンがかなり悔やまれる。

 


「…ああそうさ、俺は覗き魔さ。でもその覗き魔の上前はねてる貴様らは何だ?僕の事を不当に非難するなら…もう見せない」

 


 スッと青木くんの手がフレームインし、興味津々に見ていた右京さんを無視してパソコンを閉じると、そのまま持って出て行ってしまう。

  何で急にヘソ曲げちゃったの青木くん!?

 微妙に冠城の腕が映っていたのだが、何かしらの非難めいたジェスチャーをしたのかもしれない。この一連の流れの表情も仕草も見えないのでめちゃくちゃに歯痒い。この俺だから見せてやれたのに責めやがって!調子乗んなよってなったのかな。無念。


②大河内監察官と捜査一課


 大河内監察官、青木くん、捜一の順番でぞろぞろと特命係の元へやってくるシーン。それに驚いて後ずさる角田課長を見て、さあショーの始まりだと言わんばかりにニヤリと笑う青木くん。

 これ、見返して思ったのだが…ひょっとして青木くん、全くもって怒っていないのでは??

 特命係の部屋に入ってからずっと薄ら微笑んでいた青木くんだったが、監察官や伊丹が話し出した辺りで急に思い出したかのように、神妙な表情を作ったり眉間に皺を寄せたりし始めたのだ。そしてついに語り出す青木くん。

 


「いつものように詳しい事情も語らず、その鍵の部屋を突き止めたいから何か手掛かりないか調べろって傍若無人に渡された鍵が…まさかの盗品。下手人は貴様。恥を知れ冠城亘!」

 


 詳しい事情も語らず、の辺りで冠城が青木くんに鍵を渡す回想シーンが挟まれる。青木くん、スゲェ面倒くさそう。そして冠城が鍵を盗み出す映像を見た青木くん。

 


「それが持ち込まれた時とても信じられなかった、けれど間違いなく貴様だ。それで率先して鍵を預かっている事を報告した、悪く思うな。僕は共犯者じゃない。善意の第三者だからな」

 


 口調は忌々しげで、よくもこの俺を利用しやがってと言う怒りに燃えているように見える。しかし…じゃあ角田課長を見た時のあのニヤリ笑顔は何?

 青木くんは基本、不機嫌そうにブスッとしている。もし盗品を掴まされた事を恨んでいたのなら、あのように笑う余裕などないはずだ。いつものジト目で口元をへの字にしながら歩いていた事だろう。

 皆が口々に冠城を責めている時もずっと黙っていた。青木くんはよく喋る子なのに。言い逃れできんぞ!とか見苦しいぞ冠城亘!とか野次を飛ばしそうなものだが…つーか何か冷静なんだよね青木くん。あの子、マジで怒ると激しいじゃん?(s14-15)(s16-20)(s18-12)

 それによく考えたら、冠城の逮捕は青木くんにとって愉快にしかならない。衣笠副総監にとっても甲斐さんの傷になるのでざまぁ状態である。青木くんは意外に演技派(s16-2)なので、被害者のように振舞っていただけで内心は大爆笑だったのかもしれない。

 


③特命係の部屋で右京さんと

 


 件の映像を見ている右京さんと青木くん。

 


「どこからどう見ても冠城亘です」

 


 ディープフェイクの可能性はないかと尋ねる右京さん。

 


「真っ先に解析しましたがフェイク判定は出ませんでした」

 


 椅子に座っている右京さんに対しておそらく屈んでいるだけの青木くん、上目遣いでそう答えるのがとってもキュート。つーかこの「真っ先に」とか強調する辺りやっぱわざとらしくない?分かった上で監察官に加担したような…だって面白いから。

 


 ここで青木くんの出番は終了。いや~1話からかなり喋ってくれてめちゃくちゃ嬉しい!それも事件の概要とか情報でなくちゃんと青木くんとしてのセリフで!次回予告を見る限り特命係とガッツリ捜査しているようで楽しみすぎます。どうしてそうなった!?